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「シンジのシンジによるシンジのための補完【完結済】」
(第0部)[1/1]

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はじめまして。dragonflyと申します。

この作品は新世紀エヴァンゲリオンの逆行・憑依・(一応)TSモノになります。そういった要素が気になる方は、スルーの方向でよろしくお願いいたします。

なお、Arcadia様への投稿にあたり、当時一般公開しなかったエピソードなどを追加した増補版としてお送りいたします。

                   Dragonfly 2006年度作品


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シンジのシンジによるシンジのための補完 プロローグ




気が付くと、膝を抱えてうずくまってたんだ。

目の前が赤い世界じゃないって、心がようやく認識したんだと思う。

『…どこだろう』

白い部屋。壁はクッションのように柔らかそう。

真正面に扉。驚いた様子のお兄さんが慌てて何処かへ。

胸元に、無骨な銀の十字架。

『ミサトさん…の?』

おかしい。この十字架は墓標代わりにしたはずだ。手元に在るわけがない。

押さえつけるように十字架を握りしめて、その手の大きさに違和感を覚える。

さらには十字架越しに伝わってくるささやかな弾力。

襟首を引っ張って中を確認しようとしたその時、扉が開いた。

「気が付いたようだね」

「あっ!はい… !!!」

「驚くのも無理はない。君は2年もの間、心を閉ざしていたのだからね」

確かに驚いた。だけど、そのおじさんが話し掛けてきた内容についてじゃない。

返事をした声が、自分のものではなかったから。まるで女の子のような声だったから。

だけど聞き覚えのある……、声。

「大丈夫。何も心配は要らないよ。葛城ミサト君」

「ええぇぇぇぇぇ!」

思わず絶叫した。

記憶に有るよりちょっと甲高いけど、それは確かにミサトさんの声だったんだ。


                              はじまる

2006.07.10 PUBLISHED
2006.09.01 REVISED

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