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「これはひどいオルタネイティヴ(ぶち壊し注意)」
(第0部)[1/1]

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これはひどいオルタネイティヴ(ぶち壊し注意)




「……へっ? 何処よ、此処ッ?」


俺は三十路が近い都内に住むごく普通の会社員(独身)。

未だに実家で暮らすハンパモンだが、朝 起きる時間は染み付いているので自然と目が開く。

だが……視界に現れるのは"いつもの"天井じゃなくて、知らない天井だった。

それに瞬時に違和感を感じた俺は、慌てて上半身を起こすと、周囲を見渡した。

おいおい、俺のPCや漫画のコレクション・ガン●ムのポスターは何処に行った!?

何処の高校生の部屋だよ! ドッキリなんてされるのは芸能人ダケじゃないのかよッ!?

そう思いながら立ち上がって室内をゴソゴソと弄繰り回し、隠しカメラを探す。

……あっ、エロ本じゃね〜か。 今時の大人は皆PCの中に詰め込むものだよ、ボーイ。


「ボーイって誰やねん。」


そう漏らしながら、俺はもう一度 室内を見渡す"ついで"に窓越しに外を見ると……

……其処には廃墟。 何か"途轍もないもの"に蹂躙された一軒家が隣にあった。

お隣さん、運が悪いなぁ……飛行機でもピンポイントで落ちたのかなァ……って!!

そうじゃねぇだろッ! 何処の被災地だよ此処!? 当然、警察とか来て大騒ぎなんだろうなッ!?


≪だだだだだだだだっ!!≫


そう考えると俺は、部屋を出て一直線に外へ出ようと走った。

何かこの家の構造を"覚えている気がした"けど、その時は慌ててて気にもならなかった。

ンな事よりも、俺が玄関のドアを開くと、そこには――――


「……オーマイゴット……」


……見渡す限りの廃墟。 何処の撮影現場ですか、これは?

廃墟と化したのはお隣さんダケではなく、遠い視界・全てが瓦礫の山だった。

これってもしかして……東京大空襲や関東大震災みたいなのが起きたのかッ?

俺が知らない場所で寝てたのは百歩譲って良いとして……北●鮮が核でも落としたのか?

あんまりの光景に、俺は逆に冷静になってその場で状況を分析している。

けど答えがでるハズもなく、何となくお隣さんの家を見てみると……あれ?

こ……これって、もしかして……もしかすると……"あのゲーム"の……


「戦術機じゃね?」


目の前のメカの残骸に向かってそう漏らす。 当然、答えなど返って来るワケが無い。

そうだよ、間違いないよ……2年くらい前に同僚から借りたゲームの機体だよッ!

確か……ゲキシンかフブキあたりだった気がする。 ……えっ、撃震? なるほどね。

それはともかく、泣けるからやってみ? ……と言われてやってみたんだけどさ。

最初はキャラの髪型とかに無理があり過ぎる気がしたけど、オルタのラストはボロボロ泣いたよ。

スミカだっけ? そうそう、純夏の日記のシーンとか、最後の作戦の後とか特にね。

でも……何でよりにもよってオルタッ? どうせならラ●スとかの世界に飛ばせよ、オイ!!

勿論クリア済みのシリーズで、主人公でなッ! ……って、此処での俺の"立場"って何なんだろう?

そう思って自分の体を見てみると、今時の高校生じゃ誰も着ないような白いガクラン。

確かはく、はく……そうだ、白稜柊高校の制服……って、事は……!!


「ちょっ、おまっ!」


その場で慌てて髪や顔をペタペタ触る俺。 やっぱりだ、カラダが"俺"じゃねぇ!

なんか白銀っぽいし、起きた時に気付けよ全く……!

そうだよなぁ……オルタの世界でアソコで目を覚ましたシチュエーションなら、白銀決定だろ。

だが、どうする……此処最近の運動なんて、一週間前にゲーセン行く時 自転車に乗った位だぞ?

学生の時はともかく、腹なんてちっとも割れて……あれっ?

腹を触ってみると、腹筋が割れてるし、筋肉もかなりついている!

試しにステップを踏んだりジャブをしてみると、驚くほどカラダが軽いじゃあ〜りませんかッ。


「ヒャッホーイッ!」


何と言うムキムキぼでぃ。

憧れの肉体を手に入れ、俺ははしゃぎながら周囲をグルグルをまわった。

だが……疲れはしていないが1分後むなしくなり、俺は瓦礫に腰を降ろして考える。

……そうだよ、俺にはウロ覚えの知識はあっても、この世界へ覚悟なんて胎児以下じゃねぇか……

戦いの"た"の字も無い世界で、28年間も普通に暮らしていた。 平和が当たり前の日常で。

それなのにこれからBETAと殺し合い宇宙とか、できるワケ無ぇってマジで!

そもそも、マウラヴって"白銀武"っていう主人公だからこそ、成り立ってるゲームだろ?

白銀は必死になって現実と戦って、仲間の死を乗り越えて、純夏の為にBETAどもと戦う。

結果 愛の力でボスのち●こをブッ殺して、因果から開放されてAFの世界に戻ってオシマイ。

そんな泣けるシナリオが有ったからこそ、"あいとゆうきのおとぎばなし"を語れるんだ。

なのに俺なんかが白銀だったら、あいとゆうきのおとぎばなし(笑)になっちまうじゃねぇか!!

誰だよ初っ端からブチ壊しにした奴!? 考えた奴、出て来いよマジでっ!!

……けど、頭の中でキレても只の変態だ。 俺はこれから"どうしようか"を寂しく考える。


「逃げ出してぇ……」


BETAと戦うとか正直 冗談じゃない。 即効で死んで無駄な税金を使うだけだ。

だから、シュミレータ過程とかそんなのも、やるダケ無駄でしかない。

戦●の絆っていうガン●ムのアーケードゲームなら将官なんだが、だからどうした。

あれは何回も撃墜されても直ぐリスタートできるし、命のやり取りなんぞ有るワケが無いしな。

逆にワザと突っ込んで撃墜されてポイント稼いだり、囮になってポイントは取れなくても、
味方を勝たせるゲームとは言え、実際にやるとしたら命が幾つあっても足りたもんじゃねぇ。

つまり、俺は死にたくない。 というか、良い年して世話になってるお袋のカレーが食いたい。

……えっ? 誤解しないでね。 ちゃんと実家に金は入れてるよ、10万くらい。

さておいて、白銀が何もしなかたら"この世界"のオルタ計画は5になって人類滅亡だろ?

俺を現代日本に戻す頭脳があるのって、考えてみりゃ〜"ゆーこせんせー"しか居ねぇ。

だとしたら……はぁ〜……結局はテンプレ通りにいくしかないのかよ……

まぁ、戦えなくてもオルタの白銀より展開が判るだけでも良いかもしれないけど……

俺は若い体ながらも"どっこいしょ"とカラダを起こすと、横浜基地を目指して歩き始めた。


……ちなみに当然、白銀の部屋に戻ったら、ボロボロになってしまっていた。




……




…………




そう言えば、横浜基地の場所なんて知る筈も無かった。

ゲームじゃ白銀が覚えてたし、都内に住んでる俺は神奈川の地理なんて知るワケありません。

それ以前に、地元でも駅と反対側の路地を入れば、あっという間に迷子になります。

……でも、何でか知らないけど俺は道を覚えていたようだ。

だとすると……さっきから変だと思ってたけど、ひょっとして……


「今日は……多分、2001年10月22日。」


疑問を口にすると、年月日が自然と出てきた。 そうか! ループした白銀が覚えてるんだッ!


「新潟あたりがヤバイいのは……11月11日。」


おぉ〜! これって凄いんじゃないのか? 知識が無くてかなり絶望的だったんだけど……


「ヤバいのが落ちてくんのは……決まってない、珠瀬事務次官が来る日。」


成る程……判らない事があったら"俺"に聞こう。

口に出さないと白銀は答えてくれないのが癪だが、気をつければ済む事だ。

それに、戦術機の動かし方も白銀が覚えてくれてるっぽい。

なんか目をつぶって思い出そうとしたら、白銀の記憶がどんどん浮かんできた。

BETAが目の前にいて"キモッ"って思ったんだけど、何か怖く無かった。

……いいね、いいね。 恐怖を乗り越えた白銀が俺なら、何とかなる気がしてきたぞ〜。


「ウホッ、いい見張り。」


そんな鼻歌交じりで歩く中、見えてきました国連太平洋方面第11軍横浜基地。

それにしてもあのアンテナはダサいな。 白銀が爆笑してたのも、なんだか判る気がする。

さておき案の定、ゲートの前には原作で無残な死に方をした2人の衛兵が立っていた。


「おい、こんな所で何をしてるんだ?」

「外出してたのか?」

「まぁ、どう言う訳かね。」


……ホント、どう言う訳だよ。 責任者、出て来い。


「こりゃまた物好きが居たもんだ。」

「通るには許可証と認識票を掲示してくれ。」

「……そんなモノ、俺には無いよ?」


そこで俺は、JO●Oのトニオみたいな表情で所持品が何も無い事を言った。

すると予想通り一歩下がってライフルみたいなのを構えられたが、それもあんま怖くなかった。

なんでだろ……何時もの俺なら"ヒイィーーッ!"って失禁しながら手をあげると思ったんだけど。

どうせ"ゆーこせんせー"に連絡とって貰ってオルタ4計画の事を遠まわしに促せば、
此処を通してくれるのは判ってたから、一応フザけてみたんだけど……マジ何でビビらねぇの俺?

ひょっとしたら実戦でもBETAと殺りあっても平気な気がして来たぞッ。

これで白銀が戦術機のエースだったら、クリアできるかもしれねぇ。

そう考えながら俺はテンプレ通りの対応をして、無事に基地内部に入る事が出来た。


≪コッ、コッ、コッ、コッ……≫


「前のループの階級は……大佐。」


――――マジで!?


「おい、今は喋るなッ。」

「此処で射殺する事も出来るんだぞ!」

「ヘイヘーイ。」


へぇ〜……大佐ってそれなりに高い階級だよな?

だとすると、やっぱり"この白銀"はエースか! そりゃ〜良かった。

だがこの時の俺は……ガン●ムのゲームの所為で、凄いドコロじゃない事には気付かなかった。

戦●の絆じゃ大佐戦ってさ、確かに成るまでは苦労するけど、慣れてくると物足りなくなるのさ。


「あっ、ゴメン……ちょっとトイレ……」

「ふざけるな、我慢しろ!」

「無理、イク……漏れちゃうっ……」

「き、気持ちの悪い奴だな……さっさと済ませろ!」


度胸試しにトイレ……予想していた通り、ライフルを向けられながらションベンする事になった。

でもやっぱりビビってないぞ俺……ループ白銀、やっぱ凄ぇよ。

けど、これ以上フザけると本当に射殺されてしまいそうだ、自重することにしよう。




●あとがき●
もっと最低な奴にしようと思いましたが、18禁になってしまうので自重です。
テストなので超不定期です、読んでくれて有難うございました。
万が一続きが気になれば、忘れた頃にでも続きを見に来てください。

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