AR Mobile Viewer

「【習作】帝国の夕凪【オリジナル】」
(第0部)[1/1]

[次話][目次][][登録]
2020.11.5改筆
御挨拶

皆さま初めまして、水酸化物イオンこと水元斬葉と申します。
今作は頭の中で練り上げた歴史モノ、第二次世界大戦モノに挑戦してみたいという思いから書き連ねているものになります。
つきましては推敲不足・誤植・物語の破綻などがあるかもしれませんが、生暖かい目で見てくだされば幸いです。
万人受けする内容ではないのは百も承知、転生要素はないですが、特殊能力や政治的要素はふんだんに含まれているので、そこは気を付けていただければと思います。
※2020.11.5追記 なお執筆途中に設定の変更があるのでご容赦ください


それでは、それでは――





考古学の成果によれば、有鰓種の人類が海に還ってからが私たちの始まりだったらしい。
一度海の中で新たな道を歩んだ先祖たちには二つの分かれ道が用意されていた。
 
一つは再び大地を闊歩し、旧人類―正式な名称はホモ・サピエンス―を滅ぼし、あらゆる文明の基礎を創った。
一つはそのまま海洋を自由に渡り、海に隔てられたあらゆる文明を結びつける役割を果たした。

どちらも生物の理の中で多様な進化を遂げ、様々な”力”を獲得していた。急速な進化はやがて交配も出来なくなるほどに至り、そのうち似通った性質を持つ者達は宗族といった括りで分類されていった。
 
やがて宗族・語族・陸海間で幾度の闘争と合同分離が繰り広げられ、統一され始めた”国家”は海洋の版図化と領地の拡張を推し進めた。進化を遂げた人類があらゆる地と海に広がった結果、世界の縮小は加速、人類は500年早く星の裏まで知ることとなったのである。
 
そして時代が過ぎ、陸海共に名立たる帝国が生まれ、それぞれが覇権を争う帝国主義時代になった。新大陸の独立運動が頓挫したことで成立した安定した世界、これはその崩壊の間際に生まれ、激動の中を生きた人の物語。
十四の主要国と幾多の小国それぞれの利害と愛憎が入り混じる中で、彼らが迎えるのは栄光か、破滅か……

【登場国家】
―ラウレント大陸列強
・ロイテ帝国
世界大戦の敗北によって持ちうるものをほとんど失ったこの国は、”押し付けられた”民主主義体制の下で巨額の賠償金や大恐慌に苦しめられていた。起死回生を願う国民の思惑を反映してか、新たに誕生した国家主義政権による富国強兵策が水面下で進んでいる。

・ソヴィエト社会主義共和国連邦
 世界大戦中、敗北に向かっていたアルーシャ帝国で起きた革命により成立。諸外国の干渉を退けたがほとんど孤立しており、国際社会における情報量が不足している。それ故出どころの分からない噂の種になりがちである。

・秋津帝国
 二百年の間世界から隔絶していた新興の帝国で、地域覇権確立のために環太平洋同盟を推進している。世界大戦後の世界経済を牽引していく力を持つに至ったが、その前時代的な社会倫理には賞賛とも非難とも取れる声が挙がっている。

・オブライグ連合王国
 近世以来海洋進出を進め、世界第一の帝国を築き上げた。世界大戦に勝利したものの国力は疲弊の極みに達し、最大の利潤をもたらしていたリヴァタリアとシンディバリの植民地を喪失したことでさらに拍車がかかっている。大恐慌以降ロイテと秋津が拡張する隙を与え続けている。

・ケルターニュ共和国
 世界大戦の主戦場となり、勝利をつかんでも荒廃した国土と人心が癒えることはなかった。直接の原因であるロイテ帝国に対してはとことん中傷し、牙を抜かれた帝国の復活を何としてでも阻止するように国際社会に働きかけている。

・エトラール王国
 世界大戦で勝利を収めたにもかかわらず、その恩恵を授かることができなかった。結果として国家主義に傾き、大恐慌を脱するために強引な市場開拓を展開している。

・ムウ海洋君主国
 太平洋交易圏を確立し、巨万の富と大艦隊を築き上げた一大海洋国。戦略的にかなり重要な立地を抑えていることもあり、数々の列強の干渉を受けてきた。権益保全のため、環太平洋同盟への参加に意欲的である。

―新大陸リヴァタリア
・扶桑国
 太平洋交易圏発達の際に新大陸に移住した秋津人を母体に形成された地域連合体であり、他国で排斥された人々を受け入れてきた。有色連合を組織し新大陸全土の反迫害を提唱するが、秋津との環太平洋同盟については独立性が危ぶまれるとして距離を置いている。

・シャルロワ立憲王国(王冠領)
 元々はケルターニュ領ではあったが、大革命の際に国王がこの地に退避し分離した。オブライグ領植民地の圧力から逃れるように有色連合に参加。「奴隷達の楽園」と知られ、人口の流入が増大しているが、他国への干渉はむやみに行おうとしない。

・ヴィレー共和国
 ブリタンシアの政策に忠実であり、大戦時にも大部隊を派遣している。領内に半独立地域を抱えているものの、隣国アラスクの防衛を肩代わりしており、新大陸の治安維持に一役買っている。

・アレゲン連邦
 オブライグの植民地の中で早い段階から独立運動が繰り広げられていたものの頓挫し、世界大戦で軍功を挙げたことで完全独立を達成し、大西洋からの移民を受け入れている。
新地開拓の精神(フロンティアスピリット
故に有色連合とは対立関係にある。

・アラスク帝国
 アルーシャ帝国での革命の後、亡命した皇族および反共産勢力によって建てられた。国力が貧弱である故に、環太平洋同盟を頼ってソヴィエト連邦と対峙しようとしている。

・ナワトル合衆国
 大革命の際にカストリアから独立を勝ち取り、大陸回廊部に版図を持っている。政治的な動乱状態にあり、他国に干渉する余裕はなくなっている。

・カリブ・セミノール海上帝国
 カリブ海一帯及び新大陸の一部を版図に持つ海洋国家で、豊富な森林資源とオブライグ・ケルターニュとの土地協定によって繁栄してきた。大陸領の開発を進行しており、アレゲン連邦との緊密な関係が模索されている。  

――――
あくまで戦争がメインだけども戦場では戦わない、みたいなスタンスでいきたいと思っております


[次話][目次][][登録]